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2006年一般質問(3件)

行政情報の取り扱いとその公開について

2006年3月議会一般質問    民主やちまた 石橋輝勝

質問事項:行政情報の取り扱いとその公開について

 

民主やちまたの石橋輝勝です。本日は行政情報の取り扱いとその公開についてお尋ね致します。

平成12年に地方分権一括法が施行されて以来、政府は地方分権を実現するという建前の下、三位一体改革、合併の推進、地域の活力を生かす対策として構造改革特区の創設等、分権化策を積極的に推し進めております。しかし人々の生活を支える経済はグローバル化のなかで、海外生産による国内経済の空洞化、それに伴うリストラ、規制緩和・自由化による流通システム、特に卸し・小売業の崩壊、輸入による農業経営の悪化、IT化による一極集中化の加速等、地方を支える経済は悪化の一途をたどっております。地方にある企業でも、市場経済のなかで合理化を図ることから、既に30年以上前から本社集中購買を始めており、それがIT化によって一層徹底されております。地方で消費するものでも地元から買わないシステムが徹底されているのです。このように一方で地域に住む人が食べていくための糧を与えない経済政策を展開しながら、一方では地方分権の推進を叫んでいるのですから、政策的に矛盾があり、形だけの地方分権で終わる可能性が強いのであります。しかし市民は目覚めてきております。生活を自分のものにしたいという切実な思いを強く持っており、地方分権の時代がそれに答えてくれることを願っているのであります。そしてその使命を我々議員は託されているものと考えます。そこで取り敢えずは現状の枠のなかで最善を図っていかなければならないわけですが、それが的を射たものとしていくためには行政情報の公開が重要な鍵を握っていると考えます。よって今回質問します情報の公開は、積極的に行政情報を公開して、市民と協働して、地方分権の時代といわれるに相応しい、生活を自分のものとできる社会づくりをしていくための情報公開の方法に関する質問であります。

 

情報公開については、平成11年に情報公開法が成立しておりますが、それに17年も先立って、昭和57年に山形県金山町で最初に情報公開条例が制定されました。その後多くの自治体が制定しておりますが、それまで非公開とされていたものを開示請求により公開させることができるようにしたという意味での公文書公開条例であります。さらに進んで、街づくりの手段として積極的に行政情報を公開している自治体はまだないように思われます。

 

それでは積極的な行政情報公開の方法でありますが、当市の状況から見ていきますと、市庁舎二階にある情報公開コーナーと市立図書館の一部がその現状と考えます。庁内文書である『公文書公開コナーについて』で定められたものを公開している程度で、そこからの発展を計画していないことが陳列状態から窺われます。

 

そこで望まれる公開方法ですが、街づくりの基本に総合計画があり、当市ではそこで8つの街づくりを謳っていることから、それに沿って基本計画が作成されて、諸施策が展開され、附随して公文書が作成されて蓄積されていくのですから、この一連の手順に従って公開されることがその方法であります。この手順は当市で総合計画が作成された時点から同じでなければなりませんので、過去に遡って同様に行政情報が整理されていなければならないと考えます。このように8つの街づくりの観点から行政資料を過去から現在にわたって整理し直して展示されることによって、それら資料から当市の現状が一目瞭然とならなければならないのです。そういう意味で体系化された行政情報公開コーナーでなければならないと考えます。

公開内容については、行政で生じた書類は全て公開していくことが望ましく、その考えで日々の仕事をすることが望まれます。但し、行政文書のまとめ方、ファイリング方法、電子化、陳列方法などは研究が必要と考えます。

情報公開コーナーのスペースについては、将来市の根幹を形成する情報発信の場となることから、十分な広さが必要で、市庁舎から分離することも検討されるべきと考えます。また郷土史料館と一体化することも方法であり、最終的には昨年12月議会で提案した全市民が出資する市民大学の図書館とする方向性での取り組みが必要と考えます。

以上のような積極的情報公開が、市民協働により名実ともに地方分権といわれるに相応しいものに作り上げるために必要と考えますが、はたして市はいかがお考えでしょうか。そこで、

 

質問要旨1.市民に行政を理解してもらい、協働意識を高めてもらうために体系的に行政情報を公開する対策について

お尋ね致します。

 

 次に行政情報を市立図書館で収集・保存・公開していく方法についてであります。先般日野市の市政図書室を視察してまいりました。日野市では、日本図書館協会に勤務され、『中小都市における公共図書館の運用』というレポート作成に携わった方が市長に当選されたことから、行政資料の収集に30年以上前から取り組んでおります。今でも館長さん自らが各課を回って行政資料を収集して、分館である市政図書室で整理、保管、公開しております。これは行政資料の取り扱いを図書館員の責務として、しかも第三者の目で収集・保存・公開する方法であります。この市政図書室では日野市に関係するあらゆる情報、また市政に役立つ自治情報を日々収集して発信しております。これはどのような自治情報が入ってきても、それに対して日野市がどのような位置にあるかを判断する材料となります。日野市の位置を日々しっかりと認識する努力は、市民の期待を裏切らない市政運営に欠かせないものであります。日野市のような先進例と比較すると当市の現状がよく分かってまいりますが、ここで当市の図書館での行政情報収集状況と保管・公開状況についてお尋ね致します。

 

尚、図書館に指定管理者制度を採用している自治体もあり、この点も極めて大事なことですので、合わせて市の考えをお尋ね致します。指定管理者制度の採否は公と民の捉え方が問われているという意味で注目されるところであります。民は営利を目的とする団体からNPOのような非営利の団体までありますが、どちらにしても経費の面からその採用が求められている面が強いように思います。経費の面からみれば民間委託、指定管理者制度の導入が相応しく思えても、さらに広い視野で見ると公が相応しくなる場合があります。図書を整理するノウハウや経費の面では民が優れていても、総合計画に基づいて行政情報を収集し整理して公開することを考えると、市の命運を左右することもあることから、不採算でも継続し続けなければならないことであり、公に相応しい仕事となります。しかし市民全員が出資する市民大学の図書館として育て上げていく方向から考えれば、いずれは公から離れることになります。しかしその民は民でも今の意識ではならないのであって意識改革がなされた民でなければなりません。ですからこれまでの民ではない民をつくる教育が先行するか同時進行しなければならないのであります。その教育は、自分の生活を主体的に創造していくことができる人間になるための教育であり、それができる社会を創るための教育であります。それがこれからの市民大学に求められている教育と考えます。

 

このように考えますので、図書館に指定管理者制度を導入することを認めるわけにはいかないと考えますが、果たして市はいかがお考えでしょうか。そこで、

 

質問要旨2.図書館における行政情報の収集・保管・公開の基本姿勢と今後の計画について。(指定管理者制度の導入を含めて)

お尋ね致します。

 

 最後に国際的な動きも地方分権と密接にかかわってまいりますので付け加えて終わることに致します。それはジャパンバッシングの時代を振り返っておくことはであります。ジャパンバッシングは1980年代後半から1990年代初めにかけて日本車の輸出攻勢に反発して起こったものであります。それによって日本企業はアメリカでの現地生産を余儀なくされたわけですが、そこから経済の空洞化が始まったのであります。しかしこの現地生産は輸入国の状況に配慮した対処という意味でポストグローバリズムの発想と捉えることができます。日本を叩くのではなく、これからの国際企業の在り方は製品を受け入れる国に十分配慮しなければならない、それが国際企業の倫理であり、それがポストグローバリズムの考え方であると教えられれば、それほど抵抗がなく受け入れられたものと思います。ところが派手な日本叩きとその後のグローバリズムの宣伝流布であります。あの当時アメリカを長期にわたり滞在して感じたことは、アメリカの理性は別にあり、その理性が戦えない状態にされていたことであります。その原因の一つが日本にあり、それは日本がアメリカの真似をし始めたことであります。これは冷戦時にソビエトが核開発で先行したために、激しい核開発競争に批判的な理性ある穏健派が発言できない状態にされていたのと同じで、経済で日本がアメリカと同じ動きをしたために理性派が戦えなくなってしまったのです。別の見方をすると、そのように日本を追い込むことがアメリカの国家戦略としてあり、それを喜ぶ日本人がいたと考えることができます。そしてこの線に沿って行なわれた改革の総仕上げが小泉構造改革と理解しております。そのために改革が叫ばれても不安が増すばかりで、しかも中流階級の意識を持つ人は激減している状態であります。昨今日米同盟を叫ぶ人がいますが、だれをパートナーとするか、その選び方で変わってくるのであり、日米同盟は一つではないということを知らなければなりません。当「民主やちまた」のパートナーはアメリカの理性であり、そこにポストグローバリズムの芽が既にあると考えます。ジャパンバッシングは一方で日本をグローバリズムに向かわせたとともに、ポストグローバリズムも実行させていたことが面白いところで、後者は全く説明されなかったのです。グローバリズムでの地方分権は形骸化しますが、ポストグローバリズムによって名実ともに地方の時代にできる可能性が開けるのです。これが「民主やちまた」の不動のスタンスであります。尚、地方分権一括法の考え方のなかに、国と地方の役割分担を明確にしていく方針が打ち出されていますが、グローバリズムの中では大変危険な考え方となります。グローバリズムの論理で地方が振り回される恐れがあるからであります。地方の考えと国の考えが通じ合うシステムでなければならず、それがさらに外交につながって、世界での協働にまで発展させることがポストグローバリズムであります。国連改革の理想もここにあるものと考えます。以上を付け加えて質問を終わることに致します。長谷川市長には明快なご答弁をお願い致します。

 

街のグローバルデザインについて

平成18年(第2回)6月議会一般質問   2006年6月6日                      

                 民主やちまた 石橋輝勝 

質問事項:街のグローバルデザインについて

 

 民主やちまたの石橋輝勝です。質問の冒頭に、3月議会での不穏当発言問題、飲酒運転による接触事故での議員辞職と、市民の皆様のご推挙を受けて当選させて頂いておりながら、正しく職務をまっとうできず、議会への不審をかきたてる事態となっておりますこと、私からも心よりお詫び申し上げまして質問に移ることに致します。

それでは本議会では「街のグローバルデザインについて」というタイトルでお尋ね致します。まずこのグローバルデザインという言葉ですが、景観を含めて将来に耐えられる街の理想像と捉えて頂いて結構かと思います。本来総合計画に示されていなければならないものですが、不明確なようですのでお尋ねするものであります。

 

質問要旨1.将来に耐え得る基盤整備について

 

 それでは最初にグローバルデザインの重要な要素であります基盤整備についてお伺い致します。当市の基盤整備は大変遅れているところですが、財政が逼迫しているなか、より将来を見据えて、極力無駄遣いをしないよう計画された基盤整備が必要と考えます。特に以下の点に配慮して設計されることが将来に耐えられる基盤整備と言うに相応しいものと考えます。それらを配慮した基盤整備を行なう対策についてお尋ね致します。

 

第一に歩道整備およびそのバリアフリー化であります。歩道の整備は、児童の通学の安全確保のためにはもちろん、これからは高齢者が健康増進のために大いに利用するようになるものと思います。また障害者自立支援のためにも車椅子で走行できる歩道の確保が必要となっております。そのようななかで歩道がない道路が多く、あっても、傾斜や段差があり、狭く、凹凸が激しいどぶ板歩道では、これからの要求を満たせるものではありません。市街地にはまだ畑が残っている場所があり、今行なえば安価で済むと思われる所に、次々と家が立ち、歩道の夢が失われております。何とかできないものかと思っている市民は多いことと考えます。そこで早急にしっかりとした計画を立て、当該道路沿線土地所有者には、歩道の確保が容易になるよう増改築の際配慮をお願いしておくことも大事であると考えます。そのための条例制定も必要かと考えますが、いかがお考えかお尋ね致します。

尚具体的には、市道3区35号線(やまちょうから五差路)を経て6区1号線(五差路から409号に至る道路)は通学路として利用されており、特に五差路から409号線までの道は狭く危険な場所となっており、一刻も早い歩道整備が望まれるところです。多くが畑に面しているため実現の可能性は高いと考えますが、いかがか、お尋ねします。  

 

第二に、交差点改良についてであります。右折路確保のために交差点の改良も計画されなければなりません。そのために区画整理事業は一つの手段であると考えます。市内の交通渋滞の状況から、市内全主要交差点の区画整理計画が立案されてしかるべきと考えます。計画が無ければ実行はありません。実現には時間がかかっても、計画を住民に周知させ、実行しやすいよう配慮された行動を採られるようお願いしておくことも必要と考えます。具体的に交差点改良を進める対策についてお尋ね致します。

 

第三に、マンホールの蓋、消火栓の蓋、U字溝の蓋による騒音対策についてであります。道路に面してお住まいの方から、マンホール・消火栓・U字溝の蓋による騒音の苦情があります。特に消火栓の蓋は車の車輪の位置にあったり窪んだりしている箇所が多く見受けられます。これらの対策には歩道の下に下水道、水道管、雨水排水路、歩道を有効に使うために電線を埋設するよう計画されることが必要と考えます。そのための将来展望はいかがかお尋ね致します。

 

第四に、U字溝の清掃と改良についてであります。雨水対策としてあるU字溝からこの時期になりますと蚊の発生が著しくなります。U字溝の清掃はいかにされているのか。また多少の雨でもあふれる地域の雨水対策はいかにされるのかお尋ね致します。

 

質問要旨2.景観と地域経済とのリンクについて

 

 次に、景観と地域経済とのリンクについてであります。これが街のグローバルデザインの核心部分であります。今年の初めに山形県金山町に視察に行ってまいりました。金山町は秋田県との県境に位置し、秋田杉の生産圏内にあり、樹齢80年を越えるものを金山杉ブランドで生産・販売しております。また昔ながらの住宅を金山住宅と称して、増改築の際には、地元金山杉を使った、切妻・しっくい造りの金山住宅にするよう助成金をだして奨励しております。これは金山杉の育成による自然景観、金山住宅による街並み景観の創造であり、林業を育て、建築職人の経済を支えることにもなります。また金山住宅の技術を維持するために毎年建築コンクールを実施して職人の意欲を高めております。このようにして造られた景観は児童の情操にも大きく影響するところであります。金山町のように景観、地域経済、教育に配慮した100年の計こそグローバルデザインと言えるものであり、当市でも必要と考えますが、当市では景観と地域経済をいかに図ったグローバルデザインをお考えかお尋ね致します。

 

 尚、金山町での試みはこれからの街づくりに大いに参考になるものがありますので付け加えておくことにします。金山町の景観づくりの発想の発端は、昭和33年、当時の町長が欧米を視察して、その美しい街並みや自然に深く感銘したことにあります。その感動を金山町で実現するための施策を、代が代わっても、一貫して50年にわたり展開してきたのであります。具体的には、「全町美化運動」の提唱から始め、自然の美から建築の美へと発展させ、町全体の美の追求を「新金山町基本構想」に盛り込み、そのなかで「街並み(景観)づくり100年運動」を提唱して、「金山地域住宅計画」、「金山町街並み景観条例」の制定へと発展させております。その間東京芸術大学関係者や同大学出身の建築家の指導・助言を受け、建築コンクールを実施して職人の意識の高揚を図っております。これら一つ一つが大変興味深いものであり、説明を加えたいところですが、時間がありませんので、ここでどうしても言っておきたいことのみ述べることにします。

 それは日本人の美的感覚と街づくりを考える原点に付いてであります。日本人は一般的に、自然を愛し、美意識の高い国民と思っているわけですが、出来上がった街からそれが見られないのはなぜなのでしょうか。なぜ欧米に学ばなければならないのでしょうか。それが問題であります。私も欧米を視察した金山町長と同じ思いをもって帰国した経緯があり、30年以上前から日本の家並みを美しく思えなかったことがあります。美意識に対する日本人の思いと街の現実とのギャップは大いに反省すべきところであります。そういうギャップのなかでなんの疑問も持たずに生きている日本人は相当美的感覚が麻痺させられているとしか思えないのであります。そのために街づくりを考える原点も見失っていると思えるのです。これまで「うさぎ小屋」と罵られては大きな家を目指し、阪神大震災が起これば耐震住宅と、時の非難、災害に振り回されて、美的感覚とかけ離れた方向にひた走っているのです。結果として、高層ビルから見た東京の街は廃墟のごとく見えるのであります。ここに情操教育の失敗を感じるのであります。日本人はこの点を猛省すべきであります。そのための格好の材料を金山町は提供してくれているのであります。それは頭で考えた理想ではなく現実に結果としてあるところが大事であり、民だけでは達成されないものであることを申し上げて次の質問に移ります。

 

質問要旨3.市民債を発行しての街づくりについて

 

 次に街づくりのための資金確保の方法についてであります。その方法として、収税態勢の強化、基礎自治体における基礎経済を市内業者に受注させてめぐりめぐって税として確保していく方法、また合併、広域、助役・収入役を含めた職員の削減等々、自治体独自に取り組める方法が多々あります。一方道路特定財源の使用比率を地方の時代に合わせて逆転させる方法のように国に改善を迫っての方法もあります。そして自治体独自で行なえる方法として市民債の発行が登場しております。市民債は平成14年に発行が認められて採用する自治体が徐々に増え、平成16年度には94団体が発行するようになりました。平成18年度からは証書の印刷が必要なくなり経費節減にもなっております。これは市民に出資してもらって街づくりを行うもので、市民協働の線にも沿ったものであります。先般視察した群馬県太田市ではこれを行政センターや市営住宅のように市民によく分かるものの建設に充てられておりました。尚この方法は、市民の力で事業を起こすきっかけをつくることにもつながると考えます。例えば道の駅を作る場合に、行政は計画および調整役で、市民が出資して運営・管理する方法であります。尚太田市では、これから地方交付税が減少し、平成20年には郵貯資金にも依存できなくなることから、市民債の発行を継続するとのことでした。果たして当市はいかに資金を確保してグローバルデザインを実現化していく計画かお尋ねします。

 以上、明快なるご答弁をお願い致します。

 

携帯基地局問題と教育問題について

2006年9月議会一般質問 民主やちまた石橋輝勝

 

民主やちまたの石橋輝勝です。本議会では、「携帯電話基地局・中継塔に関する問題と教育問題の2点についてお尋ね致します。まず、携帯電話基地局・中継塔問題についてであります。

 

 携帯電話基地局・中継塔については、だいぶ以前に旧NTT八街局の上に大きなアンテナができ、それと前後して八街駅構内にボーダフォンの巨大電波塔が建ったのが印象的でしたが、以来市内各所に、特にここ1年の間に数多く建てられました。また当市に隣接する場所にも少なくない数の基地局が建てられております。この状況を確認するため、総務省HPから当市における電波の使用許可状況を調べますと、携帯基地局としてNTTドコモに19箇所、KDDIに9箇所、ボーダフォンに10箇所で使用を許可していることが分かります。PHSに至っては、平成14年6月からウィルコムとNTTドコモに合計303箇所で使用を許可しております。雨後の竹の子のように建てられている携帯基地局群は当市が際立っているように思われ、最初の実験場とされているのではないか、他市でも同じように建設されているのか、またなぜそれほどの数が必要なのか等々、様々な疑問と不安がありますことからまずお尋ね致します。

 

質問要旨1.市内携帯電話基地局・中継塔の現在数と今後予想される姿について、市としてどのように把握されているかお尋ね致します。

 

次に、建設に際しての市の権限の有無についてであります。携帯基地局・中継塔からは24時間電波が出る仕組みになっております。しかも人を威圧するように高く大きな塔であり、日々それを眺めて暮らすことになりますことから、周辺住民、自治体には事前にしっかりとした説明があってしかるべきと考えます。そこでお尋ね致します。

 

質問要旨2.建設に際しての市の権限の有無について

 

質問要旨3.建設に際しての周辺住民への説明責任についてお尋ね致します。

 

 次に、電波障害と健康への影響についてであります。先般、私的な調査ではありますが、自宅周辺で285MHz付近の強い電波が計測されていたことから、正式に調査を行いました。この調査は旧NTT八街局を中心にして3箇所で計測したものですが、そこを中心にした理由は、285MHz帯はポケベルで使用されている周波数で、当市ではNTTドコモに許可しているとの回答を総務省関東総合通信局から得ていたからであります。しかしどれだけの強度なのかその絶対値が分かりませんでしたので、正式に専門業者を使って調査したものであります。その結果、基地局から60メートル地点では104.8dBμV/m、150メートル地点では98.6dBμV/m、510メートル地点では86.5dBμV/mを計測しました。

また同時に30MHzから2500MHzまで計測しましたところ、その他に、350MHz、669MHz、800MHz、1500MHz、1900MHz、2100MHzと6つの周波数帯で強い電波を計測しました。その内の800MHz、1500MHz、2100MHzは特に強く、どれも携帯電話で使用されている周波数帯であります。この3周波数の強度ですが、60メートル地点で、86.9dBμV/m,87dBμV/m,86,4dBμV/mでした。尚参考までに、1900MHz帯はPHSで使用されている周波数帯ですが、60dBμV/mを越える値を計測しております。

 それでは計測した値がどれほどの強度かを実感する目安ですが、NHK-FMの周波数帯と比較しますと、今回の調査でそれは45dBμV/mと計測されましたので、前述の値はその約2倍から2.3倍の値であることが分かります。また国際基準CISPR22「情報技術機器の無線妨害特性―限度値及び測定方法」によりますと、パソコンなど室内で使用される情報機器に、周波数によって30dBμV/mと37dBμV/mという限度値を設けております。これは放送電波を妨害することからの規制でありますが、それと比べて約2.3倍から2.8倍の強度ということになります。室内で使われる機器に限度値を設けているのに、屋外で発せられて室内にまで入り込んでくる携帯基地局の電波にその限度値が適用されず、室内でも限度値の倍以上の強度が許されている理由はどこにあるのでしょうか。理解しがたいものがあります。

以上ことから、ポケベルは別として、10年前には存在しなかった複数の強い人工電磁波に周辺住民は24時間晒されていることが分かりました。人間は大変デリケートな存在であります。ただ人間の五感はもともと不必要なものは感知しない仕組みになっていると思われ、その面から見ると大変鈍感で、体が反応していることを全て認識していないように思われます。ですから五感で捉えていなくても、体が反応していることが考えられわけで、情報機器に限度値を設けて放送電波を手厚く保護するならば、それに負けない手厚い配慮を人間にもお願いしたいのであります。また前述した値でも法を犯しているわけではありませんので、堂々と、また自主的に、基地局周辺の電磁波状況を公開して頂きますことをお願するものであります。一般が計測するには業者を探すのに苦労しますし、今回の計測では40万円かかっておりますことからも、業者が自主的に公開することをお願いするものであります。それでは質問致します。

 

質問要旨4.電波障害と健康への影響についてどのようにお考えかお尋ね致します。

 

質問事項2.教育問題について

 

文部科学省の「英語教育に関する懇談会」で、「英語を使える日本人の育成のための戦略プラン」が作成され、小学校で英語教育を取り入れる方向での検討が進められております。これに先立ち、特区構想を利用して、積極的に小学校での英語教育を実施している自治体があります。近隣では成田市であります。成田市は国際空港のお膝下でもあることから、平成8年度から小学校での英語教育の研究をはじめ、現在では全小学校でネイティブイングリッシュの教師を抱えて一年生から英語教育を行なっております。その費用は年間約1億5000万円とのことですが、全て市で賄っているということでありました。一方群馬県太田市では「ぐんま国際アカデミー」を設立して、小学校1年生から、国語科、道徳科以外の全ての授業を英語で行なうイマ―ジョン教育を実践しております。これは経済のグローマル化で、地場企業が海外に進出し、現地で指導的役割を務めなければならず、それには英語が必要条件であることから、英語教育の充実を目指して設立に踏み切ったとのことでした。このように地域事情を考慮して積極的に取り入れている自治体がありますが、当市ではいかに対処することが望ましいのか回答を迫られております。

そこで大事なことは、語学教育の重要さであります。まず基本である国語教育ですが、お米が日本人のエネルギー源であるように、日本語は日本人の思考を形作る源と考えます。日本語での思考によって独特の日本人の世界観が形作られているものと考えます。これは言葉自体に秘められた力があるということで、この日本語の力を脈々と実感できる国語教科書が義務教育の基本になければならないのであります。しかし、現実は、国語科に全く興味が湧かない、その存在意義すら感じとれないというのが実情と思われます。国語力があって他の教科の理解も深まることを考えますと、教育上の一大問題であり、教科書問題であります。そこで日本語のすばらしさが実感できる国語教科書づくりがまず求められるのであります。それとともに教師の技術の向上が求められます。先生は上手に話し、対話を十分に取り入れて教えられることが望まれるのであります。そしてそれができるのは20人学級が限度と考えます。小学校1・2年には予算を十分使って国語教育および国語での他の教科の教育を徹底されることが期待されます。言葉を重視した教育は道徳教育、倫理教育を越えていると考えます。

この考え方は、7月31日未明に放映された「NNNドキュメント」の対策に活用できると考えます。この番組では実住小学校の様子が紹介されましたが、番組を観て感じたことは、教える側では子供たちを正す方法の迷いと、生徒の側では自分を律する秩序の模索状態であります。

子供を正すことに関しては、古くは、「ホツマ伝え」に、「邪心をもった人間にならないために、幼いときに拗けの芽を早く摘み取りなさい。能力の低い子も細かく念を入れて教えれば、日を重ねて少しずつ理解できるようになる。月を経て心温かく教えれば鈍感な心もなくなり、年を経て続ければ燭光のごとく能力がぐんぐんのびる」と教えております。拗けの芽を摘み取るには、幼いころから、愛情を持って、根気よく、という3つのポイントをおさえて教えることが適切な方法であると説いているのであります。

それでは教える手段ですが、一昔の前の権力や権威による教育は許されなくなり、それに代わるものが説得と考えます。説得は言葉によるもので、日本語のもつ力を信じて、教師自らが、はっきりと、しっかりと話して聞かせるとともに、生徒はそれを受けて、はっきりと、しっかり話せるようになることが求められます。それによって自然と無形の秩序が形成されてくるものと考えます。その秩序によって教える側と教わる側の意思の疎通が可能になるのであります。そのような疎通を創るには小学校低学年から実施することが望ましいのであり、それを効果あらしめるのは20人学級での実践であります。これが「NNNドキュメント」を観ての私の感想と対策であります。家庭環境がいかようにあろうともプロの教育現場は負けてはならないのであります。

教育は、これまで、国が求める人材を育成するという面が強かったわけですが、これからは、一人一人が生活を自分のものにしたいという要求を強めていることから、個人を重視して生かすことに力を置く教育への転換が求められているように思います。本市も、「NNNドキュメント」にあった学校現場の現実もあり、また地域に根差す人材を育成することが自治体の本旨であることも考えて、個人に力を入れる教育に転換していくことが望ましいと考えます。子供たちは、自分を律する、しかも納得のいく秩序を切望しているように思えてなりません。それはこれから彼らが生きていくための人間関係を構築する基礎になると考えます。その子供たちの期待に答えられるのは国語教育の充実であります。文部科学省にはこれらのことを考慮してさらなる検討をお願いしたいのでありますが、はたして市はいかがお考えでしょうか。そこで、

 

質問要旨1.小学校での英語教育の取り入れ方と英語教育のあり方について

 

質問要旨2.小中学校での生徒の授業態度の変化とその対応についてどのようにお考えかお尋ね致します。

 

以上、明快なご答弁をお願い致します。

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